椎名です
ちょっとさっき 空想すること について考えたんで、書いてみます
空想。
わたしの記憶に一番新しい空想らしい空想は、中学1年生の時。
テニス部でいつも同じ場所で延々と壁打ちをしながら、
この壁は本当は生きていて人格があると空想した
同じ作業ばかり繰り返してたからつい想像しちゃったのだとおもうが
中学生って空想するにはいい年な自覚があったので
当然誰にも言わなかったけど。
対して、一番古い空想のこと。
小さいころ、同じマンションに住んでいたとある女の子は
気が強くていじわるでわがままでわたしに命令ばかりしていた
いじわる~と思いながらもシモベに甘んじていたのには理由があった
たまに遊びに行く彼女の子供部屋には丸い壁掛け時計があって
その時計を外すと子供一人分だけが通れる丸い穴が壁に開いており
穴を通った向こうに魔法を使うピエロやペガサスや天使が暮らす
おとぎの世界が広がっているという。
そこでの様子を、彼女は私にあれこれ話して聞かせ
わたしはその世界にどうしようもない魅力を感じ
ぜひ自分も一度でいいから行ってみたかった。
お願いお願いといつも懇願して、そのたび彼女は
「いいよーあやきちゃんも今度連れてってあげるね そのかわり・・・」
と命令をくだし、わたしはなんでもいうことを聞いていたってわけです
そのうち小学校に上がってからあんまり遊ばなくなって、
後あとになってそのことを思い出し、そういえばあんな嘘をまんまと信じて
ホイホイいうこと聞いてたな~やられた!とかちらっと思った気がする
でも、さらに大人になってから思い返してみたところ
彼女の言葉によって、あとほんの少しで手が届くんだと本気で信じ
描いていたあの世界のビジョン、今でも超ビビッドなんだよね
それは美しい挿絵や不思議な映像やアニメで見て、
きっとどこかにあるはずと期待した既存のおとぎの国を夢みた心持とどこか違って、
気持ちいいようで気持ちの悪い既視感みたいな、夢と現実のぎりぎり境っぽい
怪しいながらも懐かしいムードがある。
それを今でも匂いを嗅ぐように思い出せるから、
これ、結構大事なことかもしんない と思いました。
いつぞやアップしたサンタクロースのイスの話、
子供の時分に心底想像をするということ。
壁掛け時計の後ろから、グリコやゆめみくんや、Goodbye Fellowsが生まれたと。
いつのまにすごいものを、まさかのいじわるな彼女からもらっていたとはね
って思って、そっと感謝・・・?したのでした。