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椎名彩木です。

10日前、最愛のカナリアが死んでしまいました。
意思疎通できない動物なのにもかかわらず、心の底から愛してた。
別にそこまで鳥が好きってわけでもなかったのに、姿に一目ぼれして
人から譲っていただいて、初めて鳥の飼育を経験した。
死ぬまで本当に愛してた。

それほど愛するものを失ってみて、わかったことがいくつかあって
「愛」について、考えが前よりクリアになった。
そのことについて、徒然書かせてください。


まず、愛にまつわる”感傷”というものの薄っぺらさ。
その正体は、自分のことばかりを思う、エゴに満ちた感情だってこと。


夏ごろから、調子が悪そうなカナリアをみて、
不安で悲しくてたまらない夜を何度も過ごした。
最悪のことを想像して悲しがるのは、
こちらから不吉なものを招いているようで
自分でもちょっと嫌だなあと思う気持ちもあったんだけど、
「いつか本当に悲しみが来た時の、予行演習をしておくことで
 準備してないよりはどっしり受け止められるかも」
という言い訳によって、その感傷をただ許してた。

でも、実際失ってみたら、
いつかくる死期を思って不安で悲しくなる気持ちと
生の喪失感からくる悲しい気持ちは、全く別物だった。
食べ貯め、寝貯めができないのと同様に、悲しみ貯めもできなかった。

今はそんな時間がすごく無駄に思える。
本当の悲しみはあんなもんじゃなかったのに、と。
準備だなんていって、ただ感傷にたゆたってた自分はバカだった。


そしてもうひとつは、


愛してるものは、どんなに愛しても、
愛しすぎることはできないってこと。
 

あんなにも愛してたはずなのに、
あんなにも、「家庭で飼われる鳥類」としてあの子の幸せは何ぞやと
自分なりに追求して、全力で愛を注いでたつもりだったのに、
いざ失うと、自分の愛はまだまだ至らなかったように思えて
自分をたくさん責めた。

もっとああしたらよかったのでは、こうすればよかったのでは、とか 
うそみたいにぼろぼろ出てきて。

でも、それもこれも、振り返ると、あの感傷タイムのせい。
あの、失うことを思って悲しがってた気持ちは、ほぼエゴで満ちていた。
せっかくあの子が生きている間だったのに、
まったくもって自分勝手な感情に、時間を費やした。

せめて悲しむ+α、なにかできたことあったんじゃないのかと
そのことに、失ったあとで気づいてしまったから。

 

 

そして今。
じゃあ、本当に愛する者との間では、
歩みを止まらせてしまいがちな感傷やエゴはできるだけ手離して、
自分が相手のためにできることや、一緒にいられるうちにできること
一つでも多く探して、それを行動に移せる人間でありたい
という理想が生まれた。

でも、そんな理想をイメージしても、そんな完璧にはできないかもしれない。
また大切なものを失った時、同じように 
愛し足りなかった エゴだった と後悔する自分の姿が浮かぶ。
愛しすぎることはできないと。


そうすると、じゃあもう何にも愛したくないんですけど!
という憤りも生まれるが、でもそういうわけにもいかず
まわりには、すでに愛してしまっているものがある

じゃあやっぱり、
精一杯に自分が ”愛しきった!” と納得できるよう、
より精度の高い無償の愛をささげられる自分であるよう、
より良い人間としての生き方を、ただ深く模索していくしかない
ってことになりました
 

愛にエゴはつきもので、エゴを含んだ愛もまた愛なんだけど
身からでたエゴは、自分でなめてみると、とてもしょっぱい


無償の愛をささげることは、
結局自分の幸せになるんだってことに輪廻しました


でも、そこまで、今生でたどり着けるだろうか


それまで、「愛しすぎることはできない」を心に留めておきたい


てことで、最後まで読んでくれてありがとう

 

ではおやすみ

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いい
いいと思う。
椎名さんとチュンチチの出会いは必然だったのかもしれないね。
私も自分のエゴについて考えさせられた経験があって、それで傷つけたり傷ついたりして、自分なりの見解を持つようになったけど、また捉え方の違う考えを読ませて貰ったよ。体験した者しか本当の所ではわからないことだけど、愛する者と過ごす時間を私も見つめ直そうと思った。
ぐり 2012/01/23(Mon)06:20:50 編集
Re:いい
きゃあーぐりちゃん!コメントありがとう!
そうそう、結局体験した生の感情に基づくから千差万別で答えはないけど、突き詰めた見解をひとつ用意しておくのは生きる指針になるよね。ぐりちゃんの話もぜひ聞きたいわ~また近々「得たいもの同士トーク」したり歌ったりしようね!
ありがとうー
【2012/01/23 07:33】
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